遺言書の様々な種類について

2019年9月12日

遺言は法律の定めに従った方式で作成されることが求められており、これに反した遺言は無効と判断されてしまいます。今回は遺言書作成するにあたって有効となる遺言書の種類を紹介します。

普通方式遺言と特別方式遺言

遺言は大きく分けて「普通方式遺言」と「特別方式遺言」の2種類に分けられます。普通方式遺言は日常生活の中で遺言をしようとする場合に作成する方式で、「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類となります。それに対して、特別方式遺言は普通方式遺言が作成できない状況下にある時のみに認められる略式方式となり、危機が去り遺言者が普通方式遺言が出来る状態になってから6ヶ月間生存していた場合には、特別方式遺言で作成した遺言は無効となります。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は遺言者が全文・日付・氏名を自筆し、押印して作成する遺言です。他の方式と比べて費用も掛からず遺言内容を秘密に出来るメリットがあります。しかし、専門家よるチェックを受けていないので、法的要件の不備で無効となる危険性があります。

公正証書遺言

公証人に作成してもらい、かつ、原本を公証役場に保管してもらう方式の遺言です。法的に最も安全で確実な方式となりますが、費用が発生する上に証人な立会いが必要となり、遺言を自分だけの秘密に出来ません。

秘密証書遺言

遺言者が適当な用紙に記載(ワープロや代筆も可)、自署、押印した上で封印し、公証人役場に持ち込んで公証人と証人の立会いの下で保管する方式です。遺言の内容を誰にも知られずに、遺言の存在を遺族に明らかに出来るというメリットがあります。しかし、費用が発生する上に専門家のチェックを受けてないので不備があれば無効となります。