相続トラブル回避のために遺言書を

お子さんのいないご夫婦のご主人が亡くなったときのことでした。遺産はすべて奥さんが手にするものと考えていたのですが、疎遠だった弟が4分の1は自分が相続する権利があると突然主張してきたのです。遺産の多くは不動産(自宅)が占めていたために、弟に4分の1のお金を分けると、自宅以外に奥さんに残されるお金はほとんどない状態となり、その後の生活にも困難をきたすことが予想されました。

周囲の人も酷い話だと慰め、何とかなるでしょうと楽観していたのですが、法定相続分として弟には4分の1を手にする権利があったので、どうすることもできませんでした。このようなトラブルを避けるために、ご主人は亡くなる前にきちんと遺言書を作成しておくべきでした。弟には遺留分はないので、妻にすべての財産を渡すことを明記した遺言書さえ作成しておけば、このようなトラブルを避けることができました。相続トラブルを他人事のように考えないで、終活の一つとしてしっかり準備しておくことが大切なのです。